アサヒガニ(旭蟹)の基礎知識と旬や食べ方

アサヒガニは主に鹿児島県の種子島周辺で獲れるカニであり、お土産としても人気があります。最近では通販で買い求めることができるようになり、地域によってはスーパーなどの店頭に並べられることもあります。
今回は、アサヒガニの基礎知識や食べ方などについて紹介します。
アサヒガニってどんなカニ?
アサヒガニの代表的な漁場は種子島周辺ですが、長崎県や高知県でも獲ることができます。地域によってカブトガニ(鹿児島県)やヨロイガニ(長崎県)のように、地方名がつけられているカニです。また、国外でもアサヒガニは生息しており、外国産のアサヒガニが販売されているケースも多くあります。
比較的暖かい地域に生息しており、海外ではハワイやインド洋周辺などに多く生息しています。国内でも九州など温かい地域に生息してはいますが、数があまり多くないことからカニの中でも貴重なものと認識されています。
アサヒガニの特徴は、甲羅が丸っぽい形をしている点と、全体像が縦長である点です。他の種類のカニは横に移動することが多くなっていますが、アサヒガニは前後に移動する珍しい種類のカニです。
甲長は約15cm前後であり、茹でなくても全身赤い色をしていることも特徴のひとつです。この常に赤い色をしているという特徴から、アサヒガニと呼ばれるようになりました。
輸入のアサヒガニの相場は1キロ約1,500円前後であり、国内産のものよりも少し安めです。国内産のアサヒガニはサイズ、重さなどによって価格に大きなばらつきが見られますが、海外産よりも安いことはほとんどありません。
また、販売されているアサヒガニの中には産地が定かでないものも多くあります。国内産のものにこだわっている場合には、仕入れ先が明確であるお店や、信頼性の高いお店を選ぶ必要があるでしょう。
アサヒガニの食べ頃
国内のアサヒガニ漁は、11月から解禁されます。寒い時期にしか漁が解禁されないため、国内産のものを夏に食べることは難しいでしょう。なお、海外産のものであれば、冬でなくても販売されていることがあります。
旬の時期は11月〜12月頃であり、寒い時期ほど美味しいといわれています。ただし、これは国内産のアサヒガニについての旬であるため、海外産のアサヒガニの旬については時期が異なる可能性があります。
アサヒガニはどんな料理で食べるべき?
アサヒガニは、茹でガニとして食べるのが一般的です。ただし、茹でても色が変化しないため、茹で時間には注意が必要となります。塩をひとつまみ入れた水にアサヒガニを入れ、沸騰してから約20分前後が適した茹で時間であるといわれています。サイズが大きいことから比較的長い茹で時間が必要であり、茹ですぎると美味しさが損なわれてしまうため気を付けましょう。
また、アサヒガニはグリルにして食べられることもあります。甲羅を縦に2つに割り、塩コショウやオリーブオイル、白ワインなどを加えてグリルで焼けば完成です。他にもアサヒガニは、味噌汁や鍋などに使用されることもあります。
アサヒガニは特に、カニ味噌が美味しいといわれています。カニ味噌を単体で味わいたいのであれば、調理する前に甲羅を外し、カニ味噌を別皿に移しておく必要があります。また、甲羅の中に適量の焼酎を入れ、カニ味噌と焼酎を混ぜて飲む方法もおすすめです。
おわりに
ここまで、アサヒガニの基礎知識や食べ方について紹介してきました。種子島以外ではあまり獲られていないこともあり、食べられるカニとしてはそこまで知名度は高くありません。しかし、身が分厚く食べごたえのあるカニであるため、今年カニを食べようと考えている方は候補のひとつとして考えてみましょう。