ヒラツメガニ(平爪蟹)の基礎知識と旬や食べ方

みなさんは、ヒラツメガニ(平爪蟹)をご存知ですか?主に東日本で食べられているカニとして知られています。
ここでは、ヒラツメガニの基礎知識や美味しい時期、食べ方について紹介していきます。食べたことのない人は、旬のヒラツメガニを堪能してみてはいかがでしょうか。
目次
ヒラツメガニの基礎知識

1.生息地域
ヒラツメガニは海水生で、水深10〜350メートルくらいの砂泥地に生息しています。日本では北海道南部をはじめとして、九州、沖縄、八重山諸島などが主。中国や朝鮮海峡にも生息しています。
2.地域ごとの名称の違い
ヒラツメガニは、英名で「Swimming crab」という名前が付いています。学名では「Ovalipes punctatus」という名称があり、国内の各地域でもさまざまな名前で呼ばれています。
全国的に呼ばれることの多い名前として「マルガニ」があり、北海道や宮城県では「ヘラガニ」と呼ぶ地域があります。岩手県久慈市エリアではヒラガニ、福島県内ではアカガニ、シラガニ、エッチガニなどと呼ばれることがあります。
これだけ違う名称が付いている理由は、市場への流通量が少ないことにあります。地方それぞれで消費しているため、地元の人が呼びやすいように、さまざまな名称が付いているのです。
3.ヒラツメガニの主な特徴
ヒラツメガニは小ぶりなカニで、甲幅は10〜12cm程度となっています。第2脚・第4脚は歩くことができる脚(歩脚)ですが、第5脚は泳ぐ際に使う脚(ヒレ脚)となっており、歩いてでも泳いででも移動することができる、器用なカニといえます。ハサミ(第1脚)の下の方には突起があり、左右の突起をこすることによって発音するという性質を持っています。
いつも岩陰や砂でじっとしていることが多いヒラツメガニですが、基本的に夜行性です。主に小魚やエビなどを食べて生きています。
ヒラツメガニの旬は秋から冬
ヒラツメガニが繁殖する時期は、秋から春にかけてです。特に10〜11月・2〜4月頃には卵のあるカニが多くなるため、この時期に揚がるヒラツメガニを好む人は多いです。
輸送に弱いというデメリットがあるため、水氷で入荷してくるのが一般的です。手でつぶせるほど殻は柔らかく、脚にはほとんど身が入っていないという特徴があります。やや水っぽさを感じる人もいますが、旨みが強いことからさまざまな料理に使われます。
ヒラツメガニの食べ方

1.出汁がきいた味噌汁
色々な地域で食べられているヒラツメガニは、味噌汁として食べられることが多いです。手軽につくれることから、秋から春にかけてカニ汁が色々なお店でも食べられます。
ヒラツメガニは小さいサイズで柔らかいため、包丁を使って半分にするだけで出汁の取れた美味しい味噌汁がつくれます。鍋に水を入れ、半分にしたヒラツメガニを入れ、沸かします。後は各地域で好まれている味噌を溶いて入れるだけで完成です。
2.おつまみにぴったりな唐揚げ
ビールと相性抜群の、ヒラツメガニの唐揚げというおつまみ料理があります。3〜4人前をつくる場合、用意する材料は6つです。唐揚げ用のヒラツメガニ250g、小麦粉30g、片栗粉10g、塩小さじ1/2、油適量にビニール袋1枚を準備したら、調理開始です。
ビニール袋の中に調味料をすべて入れ、ヒラツメガニも入れます。大きめの袋の方がよいでしょう。
10分ほど寝かせたら160度くらいの温度の油で揚げます。揚げた後は、網を使ってしばらく油を切るようにしましょう。最後は油取り用ペーパーに並べて、美味しくいただきます。
おわりに
色々な料理を楽しめる、ヒラツメガニの情報を提供してきました。参考になりましたでしょうか。
塩ゆででも楽しめるヒラツメガニですが、身が少ないため、調理した方が美味しくいただけるでしょう。