花咲ガニの食べ方(さばき方・ゆで方)

高級食材であるカニの一種に、「花咲ガニ」というものがあります。甲羅がハート型をした大型のカニであり、4〜10月頃に漁獲されます。
ここでは、花咲ガニの上手なゆで方・さばき方・むき方を紹介します。
目次
花咲ガニを茹でる手順
1.水洗いして、甲羅側を下にしてゆでる
花咲ガニが入るくらいの大きめの鍋と、塩を用意します。汚れが落ちる程度に花咲ガニを軽く水洗いし、その間に鍋で湯を沸かしておきます。鍋に1リットルあたり40〜50g程度の塩(海水よりやや辛い程度)を入れ、沸騰したらカニの甲羅側が下になるように入れます。
カニの足が浮いてしまう場合は、落としぶたを活用するとゆでやすくなります。
2.冷水でさらし、仕上げる
ゆでてからしばらくすると、再沸騰する瞬間があります。そこから15~20分くらい経過したら、花咲ガニを取り上げます。再沸騰からの待ち時間は、カニの大きさに合わせて調整するようにしてください。
ゆであがったら、花咲ガニの身がしまるように冷水にさらします。冷たい水にさらすことによって殻から身が外れやすくなる上、旨みが増すというメリットがあります。直接手で触れたとき、ほんのり温かい程度にあら熱が取れたら完成です。
花咲ガニをさばく手順
1.足を切り離す
手の怪我を防止するために軍手をはめ、キッチンバサミまたは包丁を使って花咲ガニを解体していきます。カニの腹が上になるようにひっくり返し、殻が柔らかい関節部分にハサミを入れて、すべての足を切り離します。
2.前掛け(ふんどし)と甲羅を外す
花咲ガニの腹部分の、三角形になっているところを前掛け(ふんどし)と呼びます。そこへ親指を入れてはがします。氷が張り付いていたり、固かったりする場合は、ハサミで叩くと取り外しやすくなります。
前掛けを外したところには、穴ができます。花咲ガニの甲羅の付け根部分に親指をかけ、甲羅を外していきます。甲羅を下にして行うと、かに味噌が流れるのを防ぐことができ、きれいに外せます。
花咲ガニのかに味噌は、他のカニよりゆるいという特徴があるため、慎重にゆっくり外すことがポイントです。
3.エラを外す
花咲ガニの甲羅を外すと、ネズミ黄土色の部分が見るようになります。これは「がに」と呼ばれる部位で、食べることができないところです。
魚のエラに相当するものであり、付いたままでも問題はありませんが、さばく際に邪魔になるため外しておくとよいでしょう。ここまでの3段階の工程で、カニの解体は完了となります。
花咲ガニの剥き方
【足の剥き方】細かく切り込みを入れてむく
足の下側(柔らかく、毛が少ない部分)から、少しずつキッチンバサミを入れていきます。逆側も同様に切っていきます。足の細い部分も同じように切り込みを入れていきます。きちんと切り込みが入れば、簡単に殻を外すことができます。
苦手な人は、カニ用の道具(カニスプーン・フォーク)を使って押し出す方法を試してみてください。
【胴体のむき方】縦に切っていく
胴体も足をむくのと同様に、キッチンバサミを活用すると便利です。まずは、キッチンハサミを使って胴体部分を真中から2つに分けるように切り込みを入れていきます。一度に切るのではなく、少しずつ切っていくと強い力も必要ありません。
次に、胴体をハサミで縦方向に切っていきます。足の付け根側からハサミを入れると、身を取り出しやすくなります。後は、スプーンやフォークなどで身を取り出すだけです。
おわりに
紹介したゆで方・さばき方・むき方のコツを掴めば、花咲ガニを手軽に食べることができます。キッチンバサミを上手に使いこなし、旬の花咲ガニを堪能しましょう。