カニの餌って何?カニは何を食べるのか

カニの餌って何?カニは何を食べるのか

カニは冬の味覚の王様とも言われている存在です。ほんのりとした甘味、柔らかい身などが特徴的な生き物ですが、「そもそもカニって何を食べているの?」といった疑問の声が時折聞かれます。

そこで今回は、カニの生態やエサなどについて紹介していきます。

 

幼生はプランクトンを食べている

カニの幼生は、「ゾエア」や「メガロパ」などと呼ばれています。ゾエアは小魚のように海中を漂いながら、自分たちよりも小さなプランクトンを食べて成長していきます。

カニは卵から生まれますが、私たちが食べている姿になるまでは約10年かかると言われています。もちろん個体差や種類による差は見られますが、小さなプランクトンをエサにしているため、短期間で一気に成長するようなことはありません。

 

成長したカニは何を食べている?

成長したカニは何を食べている?

成長したカニはプランクトンだけでなく、海中のさまざまなものをエサにしています。カニは雑食性であり、植物性のエサ(海藻など)も動物性のエサも食べますが、動物性のエサを好むカニの方が多い傾向が見られます。

種類によっても好むエサは異なっており、たとえばズワイガニは「クモヒトデ」や「二枚貝の仲間」を好んで食べています。また、ズワイガニは「共食い」をするカニであることも分かっており、特に脱皮期のカニがエサとして食べられてしまうケースが多く確認されています。自分の脱皮した殻を食べることも、ズワイガニの特徴のひとつです。

それに対してタラバガニは、主に「ゴカイ」や「ヒトデ」などを好んで食べています。ただし、タラバガニはカニの中でも比較的生息地が幅広いため、好んで食べるエサの種類も生息地によってさまざまであると考えられています。また、タラバガニも若い個体に関しては共食いをすることがあります。

毛ガニは「ヤドカリ」や「イカ」、「エビなどの小さな甲殻類」などを好んで食べると言われています。このようにカニは種類によって好むエサに違いがありますが、「海底に沈んだ生物の死骸」を中心的なエサとしているカニが多く見られます。また、中には花咲ガニのように、植物性のエサを好んで食べるようなカニも存在しています。

 

カニ漁で使われるカニのエサは?

カニ漁で使われるカニのエサは?

カニ漁では「かご漁」と呼ばれる方法によってカニを漁獲しますが、かごの中のエサは捕まえるカニの種類によって変えられています。ズワイガニの場合には「冷凍サバ」がよく使用されていますが、時期や場所によっては「イワシなどの青魚」をエサとして使用する場合もあります。

それに対しタラバガニの漁では、「イカ」が中心的なエサとして使用されています。毛ガニ漁でもイカがエサとして多く用いられていますが、「ウグイ」など浅い水域に生息している雑魚類も使用されることがあります。

ただし、その年のカニの特徴などによって好むエサが変わる場合もあるため、さまざまなエサが試されることも珍しくありません。その中で一番反応の良かったものが、エサとして使用されています。

 

食べているエサによって美味しさも変わる?

カニの美味しさには「エサが影響する」と言われています。エサとなるものが豊富に存在している漁場では、カニの身入りが良い傾向があります。身入りは食べごたえだけでなく、食感にも影響します。

また、味に関してもエサによって変わると考えられています。そのため、同じ種類のカニであっても、国内では漁獲地によってブランドに分けられています。

 

おわりに

ここまで、カニの生体やエサなどについて紹介してきました。国内にはさまざまな漁場が存在しており、漁場によってカニが食べているエサは異なります。どんなエサを食べているカニの品質が高いのかを見極めれば、さらにカニについての知識を深めることができ、より美味しいカニを選びやすくなるでしょう。

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