カニのハサミの握力はどのくらい?

カニのハサミの握力はどのくらい?
カニといえば、2本のハサミを携えて横歩きで移動する生き物です。身がぷりっと引き締まったカニが大好物という人も多いでしょう。そんなカニのトレードマークのハサミについて、私たちは意外と詳しく知らないのではないでしょうか。しかも、世界には小さなカニから巨大なカニまで、たくさんの種類のカニが存在していて、中には非常に強い握力を持ったカニもいるのです。
こちらでは、ハサミの構造や役割、ハサミの持つ握力など、カニのハサミの謎について4つにまとめました。

カニのハサミの役割

そもそも、どうしてカニはハサミを持っているのでしょうか。
カニは餌を食べる時、ハサミを手のように使います。例えば、餌をはさんでつまみ上げたり、殻がついていて固いものはハサミを使って砕いたり切ったりして食べるのです。
カニの中には左右に異なる大きさのハサミを持つ種類がいます。そういったカニは左右のハサミで役割分担がされており、一方は餌を砕いたり割ったりするため、もう一方はそれをつまみあげるために使われています。
さらに、敵からの攻撃から身を守るためにハサミを使うこともあります。また、異性の気を引くため、ハサミを使ったダンスをしてアピールすることにも使われる場合があります。

カニのハサミの構造

カニの第一脚は先端が2つに割れていてハサミのように見えることから、カニはハサミを持っていると言われるようになりました。
ハサミの部分は、第一節と第二節の一部からできています。第一節の先端は細くなっていて湾曲しており、また第二節は筋肉がついているため大きく膨らんでいます。そこからハサミの片方の刃の部分にあたる突起が出ています。ハサミの部分は、第二節と腱でつながっている第一節だけが動きます。我々が使う箸のように、第一節だけを動かし第二節で支えることで、ものがつかめるようになっています。

カニのハサミの挟む力(握力)

では一体、カニのハサミにはどのくらいの握力があるのでしょうか。
カニのハサミはコーヒーのスチール缶を切ったり、20センチもの厚さの鉄の棒を折ったり出来る力があることが、実験によって証明されています。それほど非常に強い力を持っているということです。
当然ながら、カニの種類によってハサミの大きさや握力は異なります。カニの中でも強い握力を持つカニとしては、タスマニアオオガニが知られています。タスマニアオオガニはオーストラリアに生息しているカニで、体格は甲羅の幅が大きなものでは60センチ、体重は15キロにもなるまさに巨大なカニです。タスマニアオオガニのハサミは右側の方が大きいという特徴があります。このハサミの握力は、なんと300キロから380キロもあるというデータがあります。
また日本に生息するカニの中では、ノコギリガザミというカニの握力が強いことが知られています。

再生されるハサミ

カニは敵から身を守る護身術として自らのハサミを自分で切り落とすことがあります。これを自切といいます。ハサミの第一節と第二節との間は自切が出来る構造になっていて、万が一敵に捕まった場合にはそこからハサミを切り落として逃げるという仕組みになっています。
自切した部分から出血することはないばかりか、時間が経てばまた脚が生えてくるのです。そして何度も脱皮を繰り返すことにより、ハサミは元の大きさに戻ります。このようにカニは再生能力が備わっている生き物なのです。

おわりに

巨大なカニの存在、そしてその握力の強さには驚きを隠せません。またカニのハサミはものを掴むだけではなく、自らの身を守るためにも使われていることがわかりました。
カニを身近で観察出来る機会があったら、ハサミの部分に注目してみると面白いのではないでしょうか。

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