下痢に高熱…蟹の食中毒はどんな症状?対処法もご紹介!

旬のカニを美味しく食べたいという人は多いでしょうが、海のものは食中毒や食あたりが気になるものです。そこで、ここではカニにあたってしまった経験のある人、または心配に思っている人へ、食中毒・食あたりの症状と対処法について紹介していきたいと思います。
注意して食べれば食中毒は避けられますし、万が一食あたりを起こしたとしても、正しい処置を覚えておくと役立つでしょう。
目次
カニを食べて引き起こしやすい食中毒の種類

1.ナグビブリオ菌食中毒
食中毒の原因の1つであるナグビブリオ菌がついたカニを食べた場合、激しい下痢を引き起こすことがあります。同時に腹痛や胃痛を感じるケースもあり、胃腸炎を起こすこともあります。
ナグビブリオ菌に感染してしまうと、5~12時間の内に腹痛が起き、水のような便が出てきます。胃が弱い人の場合、嘔吐するケースも少なくありません。人によっては38度前後の熱を出すこともあるため注意が必要です。
2.腸炎ビブリオ菌食中毒
カニにつきやすい腸炎ビブリオ菌も、食中毒や食あたりの原因となる菌です。潜伏期間は6~12時間程度とされており、その後激しい腹痛と下痢を生じさせることがあります。小腸が感染部位となるため、腹部の上あたりが痛くなるケースが多く、中には血便が出る人もいるようです。
下痢以外に嘔吐、発熱といったナグビブリオ菌と同様の症状が現れます。一般的には2〜3日ほどで回復するとされていますが、高齢者など免疫力が衰えている人が感染した場合、毒素により死亡する事例もあります。
食中毒の対処法
1.症状が酷い場合は化学療法を
カニの食中毒・食あたりになった場合、一般的には何もしなくても3日くらい経過すると、体調が元に戻るとされています。
ただし、症状が酷く回復の兆しがない場合は、病院で化学療法を受けることになります。かかりつけ医がいる病院か、救急外来を受け付けている病院で処置してもらいましょう。
2.下痢止めは使用しない方が無難
下痢が続くと、下痢止め薬を服用してしまう人は多いかもしれませんが、食中毒の場合は使用しない方がよいとされています。食中毒を起こしている際、無理に下痢を止めると菌が排出するのを遅らせることになってしまいます。
脱水症状を引き起こさないよう水分を摂りながら、菌がすべて排出されるまで便を我慢しないことが大切です。
新鮮なうちに処理して早めに食べることで食中毒を予防!

カニを自分で購入して調理する場合は、買い物後はすぐに帰宅するようにしましょう。お店で氷をもらうなど新鮮さを保つ工夫をすると良いでしょう。帰宅後は、すぐに冷蔵庫に保管して、4~8度くらいの状態を保ちます。直接手で触らないよう注意することが大切です。
調理をする際は、消毒された包丁やまな板を使用し、使用後は洗剤で念入りに洗うようにしましょう。熱湯などで消毒すると殺菌効果が期待できます。
食中毒とアレルギーの見分け方は?
カニを食べて下痢や嘔吐などの症状が出た場合、食中毒や食あたりを疑う人は多いでしょう。しかし、中には甲殻アレルギーがあり、アレルギー症状が出ているという可能性も考えられます。
食中毒の可能性が高いケースは、同じカニを食べた人全員に同様の症状が出た場合です。皮膚のかゆみよりも下痢や嘔吐の症状が酷い場合も、食中毒である可能性は高いでしょう。
アレルギーの可能性が高いケースは、新鮮なカニを食べても下痢や嘔吐の症状があり、何度食べても同じ症状が現れるという場合です。下痢よりも、皮膚がかゆくなったり、腫れたりすることの方が多いという人も、アレルギーである可能性が高いでしょう。
おわりに
カニを食べる際は、鮮度の良いものを手早く処理して食べるようにしましょう。水分補給を忘れず、菌を出しきることが大切です。旬のカニを美味しく食べるため、食中毒の予防法や対処法を身につけ、症状を把握し、アレルギーかどうかの判断を行うようにしましょう。