福井県の名産カニ、越前ガニとは?越前蟹の旬や解禁日
越前ガニは、数百年にわたる歴史を持つ福井県の名産カニです。その味はさまざまな人から高い評価を得ており、国内のあらゆる地域で知名度が高くなっています。そのため、現在では「高級ガニ」として全国ブランドの地位を確立しています。ここでは、その越前ガニの旬や解禁日、入手法などを紹介していきます。
越前ガニとは?
ズワイガニは国内でもさまざまな地域で水揚げされていますが、その中でも「福井県」で水揚げされたものが越前ガニと呼ばれています。越前ガニは冷水性の生き物であるため、深くて冷たいところにしか生息していないカニです。通常、越前ガニのオスは水深250〜400m付近、メスは250m付近に生息しています。
越前ガニは1910年頃から、天皇へと献上されるようになりました。現在でも、1月10日〜20日までに三国港で水揚げされた越前ガニの中で、最高品質のものが皇室へと献上されています。このような事実も、全国的に名が知られる要因となりました。
また、越前ガニは脚や甲羅内の身の他に、カニ味噌やメスの卵巣(内子や外子)も珍味として知られています。殻や甲羅以外はほとんど食べることができ、なおかつ全ての部位の味が良いことが幅広い人気につながっています。
カニの中には十分に成長しきれていないものも市場に出回っていますが、越前ガニとして販売されるためには、厳格に定められた基準を超えている必要があります。そのため、越前ガニはサイズや重量、色合いなど全体的に高い質が保たれています。
他のカニと比べると越前ガニは比較的価格が高めですが、時期によって価格が大きく変動する点には注意が必要です。価格のピークは1月頃であり、11月のはじめ頃や3月を過ぎた時期は価格が安い傾向が見られます。一番安い時期と高い時期では、一杯1万円弱程度の差が生じることもあります。
越前ガニ解禁日と旬
越前ガニは過去に枯渇問題に直面したため、漁期に制限が設けられています。漁の解禁日は11月6日であり、オスは3月20日までが漁期です。メスは産卵によって直接個体の数に関わってくるため、オスよりも2ヶ月ほど短い1月10日までが漁期と定められています。
旬に関しては、漁期の時期とほとんど変わりがありません。オスの旬は11月中旬から3月上旬頃まで、メスの旬は11月中旬から1月上旬頃までといわれています。
越前ガニの入手法
越前ガニは、福井県以外の地域にあるデパートやスーパーなどでも販売されていることがあります。ただし、福井県から離れれば離れるほど販売されている可能性は低くなり、カニの鮮度も落ちやすくなります。より鮮度が高いものを購入したいのであれば、福井県の港付近の店頭や市場などで購入する手段があります。
また、「通販サイト」でも越前ガニは購入することが可能です。越前ガニを販売している通販サイトは数多く存在しており、サイズや量もさまざまです。ときには越前ガニの「訳あり商品」が安く販売されている場合もあるため、時期やサイトによっては比較的安価で越前ガニを購入することもできます。
福井県の民宿やホテル、飲食店などでは、越前ガニを使用した料理が提供されている光景は珍しくありません。その日に仕入れた越前ガニを提供しているところも多く見られるため、そのようなホテルやお店などを利用すれば、より新鮮な越前ガニを味わいやすくなります。
おわりに
ここまで、越前ガニについて紹介してきました。越前ガニは人気、品質ともに高いため、県外から越前ガニを食べる目的で福井県を訪れる人は多く見られます。そのため、越前ガニを堪能するツアーなどを提供している旅行会社もあります。越前ガニに興味が湧いたのであれば、どんな方法で越前ガニを食べるべきなのか予定を立ててみましょう。